交通事故で加害者側が任意保険に加入していない場合の示談交渉

交通事故で加害者側が任意保険に加入していない場合の示談交渉

事故の状況(路面が凍結した冬道の下り坂での追突事故)

事故が起こったのは北海道の冬で、時間帯は平日の朝でした。 現場となったのはいわゆる「ガード下」で、ガードをくぐって上った先には信号がありました。 事故当時、前方の信号は赤になっており、私の車はガード下の坂道を下りきるあたりで完全に停止している状態でした。 そこに、後続車が近づいてきました。後続車の速度もかなり落ちてはいましたが、冬で路面が凍結していたことも手伝ってか、後続車は止まりきれずに私の車に追突してしまったのです。 すぐにお互い車を邪魔にならない場所に移動させ、状況を確認しました。 追突の衝撃は大きいものではなく、私も相手方も怪我はありませんでした。 車はお互い軽自動車でした。車体を確認したところ、私の車は後ろのバンパー、相手方の車は前のバンパーが凹んでいました。部品が外れたり、ライトのカバーが割れたりといったことはありませんでした。 相手方は、自分より数歳年下と思われる女性でした。 かなり動揺しており、「すみません」と謝ることすらできず、オロオロしながら「どうすれば良いでしょうか…?」と私に聞くのが精一杯の様子でした。 その後、私が110番通報し、警察による現場検証等の事後処理が一通り行われ、相手方と連絡先を交換してその日は解散しました。

示談交渉の状況(相手方が任意保険に入っていなかった)

事故当時は私も相手方も出勤途中であり、車体の損傷もそれほど大きなものではなかったので、警察による一通りの作業が終わった後は、お互いそのまま仕事に向かい、仕事が終わり次第、改めて相手方から電話をもらってその後の対応を打ち合わせすることにしました。 自分が完全に停止していたところに相手方が追突してきた事故なので、基本的には全て相手方の保険での対応になるだろうと考え、自分はとりあえず車のディーラーに事故の報告をして、次の休日にでも修理費用の見積もりをしてもらえば良いか…ぐらいの感覚でいました。 そして、事故当日の夜、相手方から電話が掛かってきたので出てみると、電話の声の主は中年男性。彼は、「◯◯さん、今日はうちの社員が大変ご迷惑をお掛けしました。申し訳ありません。。。」というのです。聞いてみると、事故の相手方は小さな企業の事務員で、電話の主はそこの社長さんだと言うのです。 そして続いた言葉が、「実は彼女、任意保険に入っておりませんで、保険会社との交渉ということが出来ない状況なんです。その上に彼女もまだ若くてこういう経験も無いもんですから、まずは私の方で代わりにご連絡をさせていただいたんです。」というもの。 私自身も経験豊富なわけではありませんし、なんとなく怪しい雰囲気も感じたので、慎重に構えながら話の続きを聞きました。 社長さんから出た最初の提案は、「私の知り合いで車の修理を扱っている者が居るので、そこで修理させることも出来ますが…」というものでした。 私はどちらかと言うとお人好しで、人の言う通りにして騙されたり損したりしやすいタイプなのですが、さすがの私でも、これにはすぐに「お願いします」とは言えませんでした。 「まずはこちらでディーラーさんと相談させてください」と言い、一旦電話を切りました。 その後、ディーラーさんと電話で相談するとやはり、「それは怪しいです。適当なことされて終わっちゃいますよ。うちで修理の見積もりを出すので、それを提示して支払ってもらうのがベストです。」と言われました。 翌日私から社長さんに電話し、「自分の方でディーラーに頼んで見積もりを取って提示するので、任意保険に入っていないのならば全額ご本人に負担していただくしかないですね。」という趣旨を伝えました。 少し渋られるかもしれないと思って緊張しながら電話しましたが、意外とあっさり「承知しました」と言ってくれました。 その後、ディーラーで見積もりを取ったところ、修理費用とその期間中の代車レンタル代で合計20〜30万円程度になりました。 社長さんに電話して、見積書をFAXで送るので確認してもらうよう伝えると、「分かりました。本人に見せて改めて連絡させます。」との返答。 そしてその翌日、初めて相手方本人から電話が来ました。 「提示いただいた金額を1週間ほどで口座に振り込ませていただきます」とのことだったので、口座番号を教えたところ、数日後には提示した金額がしっかり振り込まれ、相手方とのやりとりは終了しました。 結果、特に揉めることもなく無事に車も修理できたので、不満な点はありませんでしたが、もし社長さんの最初の提案(社長さんの知り合いに修理してもらう)を受けていたら、もしかして一悶着あったかもしれないなとは思います。 自分の性格を考えると、あまり満足のいかない修理だったとしても文句を言えずに泣き寝入りしてしまっていた可能性もあります。 トラブル後の相手方との交渉の際は、性急に決断するのではなく、いったん立ち止まって誰かと相談するということが大事だと思いました。

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